2010年03月21日

PBAガイド

1.7. 概念:業者選定

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パフォーマンス基準調達の実施は基本的に競争入札の形式をとる。ここで重要なのが、応札してきた事業者の内の誰が最も相応しい事業者か、という判断である。パフォーマンス基準調達では金銭的指標だけによらない、ベストバリューと呼ばれる観点で判断を行う。

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契約方式と業者選定

募集要項の開示後には、政府は契約業者の入札提案を受け入れ業者選定を行うことになる。パフォーマンス基準調達では特定の入札方式(業者選定方式)は指定されていない。しかし、米国政府における業者選定方式は、一定金額以下の簡易調達の特例を除き、価格および価格に関与する基準でのみ落札者を決定する密封入札方式(Sealed Bidding)か、それ以外の方式として規定される交渉契約方式(Negotiated Contract)の二種類しかない。両者の違いは、①もっぱら価格要素のみを考慮するか、②契約内容の交渉ができるかなどである。#1 実際の調達では、80%以上が交渉契約方式を用いている。#2

図5.契約方式の違い

図5.契約方式の違い

交渉契約方式の特徴は提案依頼書(RFP)を利用して契約前に業者との交渉を行う点にあるが、提案依頼書を提示する業者の数に応じて、複数との交渉を行う競争入札型と単一の業者との交渉を行う指名発注型に分かれる。指名発注型交渉契約は日本政府の随意契約に近い。パフォーマンス基準調達の性格上、以下では競争入札型の交渉契約方式を前提とする。

パフォーマンス基準調達において競争入札を行う場合には、パフォーマンス基準業務記述書または業務趣意書を提案依頼書の一部に含む形で募集要項を公示しなければならない。公募開始に応じて入札提案が寄せられる。業務趣意書を用いた公募である場合には、入札者は提案の中にパフォーマンス基準業務記述書を含めなければならない。続いてそれらの提案内容に基づいて直接の交渉対象となる候補事業者を選定し、直接交渉に移る。直接交渉の結果に合わせて提案内容が更に改訂され、最終的な業者選定の判断に至る。


(参考文献)

#1
"Federal Contracting MadeEasy (2nd Ed)", p227, (Management Concepts, Scott A. Stanberry, 2004)
#2
Ibid. p 210